ネコは実物の箱だけでなく「仮想の四角形」の中に座ることも好むという研究結果

1 月前

2021年05月06日 19時00分サイエンス

このネコの習性について、市民科学を用いて本格的な調査を行ったのが、アメリカのニューヨーク市立大学ハンター校で動物の行動および保護に関するプログラムを推進する認知倫理学者のガブリエラ・スミス氏。

スミス氏ら研究チームは実験に参加するネコの飼い主を募集し、床にテープで四角形を描いたり、「カニッツァの正方形」と呼ばれる仮想の四角形を描く図形を配置したりしながら、ネコの視覚について調査しました。

カニッツァの正方形は、4つの黒い円の上に白い正方形が重なるように見える図形で、人間はこのような図形を見ると仮想の正方形の各辺をはっきりと認識することが可能です。

調査では、飼い主がネコに影響を与えないように、合理的に管理された環境下でネコの反応を撮影しました。調査には500匹以上のネコが参加していますが、最終的に「適切なデータ」として処理されたのは、30匹分のみだったそうです。

実際の調査の様子は以下の通り。青色のマットの上にカニッツァの正方形(右)と別の図形(左)が印刷されており、ネコがどちらの上に座るかを調べています。以下のムービーでは、ネコが見事にカニッツァの正方形の上に乗る様子が撮影されています。

スミス氏ら研究チームは「この研究に参加したネコは、カニッツァの正方形の上に座るケースが多く、仮想の正方形の輪郭を正しく認識する『感性的補完』を行っていることが明らかになりました。つまり、ネコが実物の正方形と仮想の正方形を同じように扱うという仮説を支持しています」と述べました。

なお、当然ですが、すべてのネコがカニッツァの正方形の上に座るというわけではなかった模様。

過去にもネコの感性的補完に関する研究は存在しましたが、「ネコにとって馴染みのある環境」でテストが行われたのは今回の研究が初めて。ネコは見知らぬ環境を嫌うため、実験室ではなく「ネコにとって馴染みのある環境」でテストを行うことで、自然な行動を引き出せる可能性が高くなると研究チームは述べています。

過去の研究からネコは箱の上に座ることでストレスを軽減していることが明らかになっているため、仮想の四角形に入ることでネコが快適さを感じている可能性も示唆されています。

なお、箱が好きなのはネコだけではありません。大型のネコ科動物も箱の中を好むと考えられています。

BIG CATS like boxes too! - YouTube

研究チームは今回の研究について、「理由はわかりませんが、ネコの認知に関する研究はイヌに比べてはるかに不足しています。ネコの認知に関する実験調査として市民科学を用いることは、この格差を埋めるために大いに役立つ可能性があります」と語っています。

2021年05月06日 19時00分00秒 in サイエンス,   生き物,   動画, Posted by logu_ii

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