携帯ショップがスマホ教室 地域のデジタル拠点へ

2 週間前

産経新聞

 携帯大手3社が、携帯電話ショップを利用した携帯電話ショップでのスマホ講習会を本格化させている。総務省の事業の一環で、マイナンバーカードの申請といったスマートフォンを使った行政手続きが学べる。携帯各社には、コロナ禍で来客数が落ち込む携帯ショップを地域のデジタル化の拠点に転換して再構築する狙いもある。

 「3月にスマホに変えたばっかりで、何をしたらいいのかもわからない。わからないことだらけなの」

 10日午前、東京都世田谷区のドコモショップに来店した阿部恭子さんは女性店員に親しげに話しかけていた。講座テーマはマイナンバーカードの申請方法について。店員はスマホを片手に、マイナンバーカードの申請サイトの探し方や証明写真を撮影するためのカメラアプリなどの入手方法などを手取り足取り教えていた。

  阿部さんはスマホを購入したことがきっかけで、キャッシュレス決済など、さまざまなスマホ教室に参加するようになり、今回の講座を知ったという。

photo 携帯電話ショップで開かれたスマホ教室。参加者はマイナンバーカードの申請方法などを学べる=10日、東京都世田谷区のドコモショップ三軒茶屋店

 このスマホ教室は総務省の「デジタル活用支援推進事業」の一環。マイナンバーカードの申請のほか、オンライン診療や国税電子申告・納税システム「e-Tax」、新型コロナウイルスのワクチン接種予約などの利用法をテーマにした講座も予定されている。

 NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクの大手3社のほか、楽天モバイルや地域のNPO法人なども同様の講座を運営する。各社はいつ、どの店舗で、どういうテーマの講座を受けられるかが分かる専用サイトを開設。店頭や電話で予約でき、参加費用は無料だ。

 こうしたスマホ教室の拡充は、携帯ショップがデジタルに不慣れな人を手助けする拠点に転換することが求められているからだ。総務省の調査では、販売員の約4割が利用者の意向を丁寧に確認せずに高い料金プランを勧誘したことがあると回答した。消費者の不利益につながる販売数や契約数重視の店舗運営を是正するのも狙いだ。

 新型コロナウイルスの感染拡大で、携帯ショップの来店者数は減少した。店頭での手続きが不要なオンライン専用プランに人気が集中するなど、経営が厳しさを増すばかりの携帯ショップにとっても、ビジネスチャンスとなる。

 ただ、総務省の事業は始まったばかりで知名度がなく、各社は受講者集めに頭を抱える。またスマホでの行政手続きは、”上級者向け”と位置づけられており、電源を入れるのも苦労する初心者には、ハードルが高く、課題は山積している。(高木克聡)

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